*アメリカ*

FGFR阻害剤フチバチニブ、米国FDAより「ブレークスルーセラピー」に指定される

2021年4月2日

ニュージャージー州プリンストン

 

大鵬薬品/Taiho Oncology, Inc.が開発したFGFR阻害剤フチバチニブは、まだ世界で承認されていませんが、臨床試験(第Ⅱ相FOENIX-CCA2試験)の有効性および安全性結果に基づき、米国FDAにより「ブレークスルーセラピー」(画期的治療薬)に指定されました。

 

進行胆管がんの新たな選択肢として、一日も早く承認され、日本でも使えるようになることを期待します。

 

大鵬薬品 自社創薬のフチバチニブが進行胆管がんの治療薬としてFDAよりブレークスルーセラピー指定を取得 | 大鵬薬品のプレスリリース | 共同通信PRワイヤー (kyodonewsprwire.jp)

 

 

 

*アメリカ*

世界胆管がんデー(2月)

2021年2月

オハイオ州クリーブランド

 

米国のオハイオ州は、2月を「世界胆管がんデー」(World Cholangicarcinoma Day)に公式に認定しました。

2月は胆管がん啓発月間として、世界各地で胆管がんのシンボルカラーのグリーンでライトアップが行われ、胆管がんを広く知ってもらうとともに、胆管がん患者を応援し、亡くなられた方を追悼する機会となりました。

 

 

 

 

 

 

*アメリカ*

Pemazyreペミガチニブ):進行胆管がん初の標的治療薬、FDAが承認

 2020417

WILMINGTON, Del.--(BUSINESS WIRE)

 

 Incyteの発表によると、アメリカ食品衛生局(FDA)は、FDA承認の検査によって線維芽細胞成長因子受容体(FGFR2融合遺伝子または他の遺伝子再構成の発現が認められる成人胆管がん患者に対し、過去に治療歴のある、または切除不能/局所進行/転移性の胆管がんの治療薬として、キナーゼ阻害剤のPemazyre(ペミガチニブ)を承認した。この適応としては、Pemazyreは初の、また唯一のFDA承認薬となり、全奏効率と奏功期間(DOR)に基づいて迅速承認された。

 

「わが社における胆管がんでのFGFR2融合遺伝子または遺伝子再構成に関する研究と、初の標的治療薬となるPemazyreの開発は、科学的研究成果を治療のソリューションに応用するという積極的な取り組みを代表するものです。Pemazyreを患者の皆さまにお届けすることを誇りに思い、この新しい治療薬を使えるように迅速に取り組んで参ります。」と、IncyteのCEOエルベ・オッペノは語った。

 

このFDA承認は、FIGHT-202と呼ばれる成人胆管がん患者を対象とした多施設共同オープンラベル単一アーム試験で行われたPemazyreの評価を基に実現した。FGFR2融合または再構成を伴う患者(コホートA)にPemazyreを単剤投与した結果、全奏効率36%(第一評価項目)、DOR中央値9.1ヵ月(第2評価項目)となった。Pemazyreの注意事項としては、ドライアイや結膜炎、涙液増加、網膜異常などの眼への影響、血中リン酸塩の上昇、また妊娠中の女性では流産や胎児への有害なリスクがある。

 

FDAは、過去に治療歴のある進行/転移性または切除不能な胆管がんでFGFR2遺伝子再構成のある患者の治療薬として、Pemazyreを「画期的治療法(Breakthrough Therapy)」に指定した。さらに、FDAはPemazyreを胆管がんのオーファンドラッグ(希少疾病用医薬品)に指定し、FDAの優先評価プログラムにおいてその新薬実用性(NDA)を検討した。

 

「胆管がんは希少がんとされているが、この30年間増加傾向にある。一次治療としての外科手術や化学療法後の再発率が高く、このような新たな標的治療オプションが加わることは心強い。」とMemorial Sloan Kettering Cancer Centerのガッスン・アボウ・アルファ博士は語る。

 

胆管がんは胆管内に形成される希少がんである。解剖学的に、その発生部位により、肝臓内の胆管内に発生する肝内胆管がん(iCCA)と、肝臓外の胆管内に生じる肝外胆管がんに分類される。胆管がんは、発見が難しく進行がんで発見されることが多く、予後は不良である。患者数は地域差があり、北米及びヨーロッパでは、10万人に0.33.4人とされる。FGFR2遺伝子融合または再構成は、肝内胆管がんに特異的で、1016%に見られる。FGFR遺伝子はがん細胞増殖と患者の生存期間と血管創生(新規血管の形成)に重要な役割を果たす。FGFR遺伝子の融合、再構成、転座、遺伝子増幅の活性は、様々ながんの発生に深く関与する。

「本日のPemazyreの承認は、新しい治療オプションを提供するもので、限られた治療法しかない、また、厳しい予後に直面する患者の皆さまに希望をもたらすものです。」と、Cholangiocarcinoma財団理事のステイシー・リンゼイは語った。

 

FDAはPemazyreの付随的診断法として、全ての固形がんの診断プラットフームとして承認されている包括的ゲノム解析検査Foundation MedicineFoundationOneCDxを承認する見込みである。これが承認されれば、Pemazyreが適応となるFGFR2遺伝子融合または再構成の患者を同定することがさらに促進される。#

   

https://investor.incyte.com/news-releases/news-release-details/fda-approves-incytes-pemazyretm-pemigatinib-first-targeted

  

https://www.fda.gov/drugs/resources-information-approved-drugs/fda-grants-accelerated-approval-pemigatinib-cholangiocarcinoma-fgfr2-rearrangement-or-fusion

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